2013/09/25

洋書を選ぶ、最初の一歩

洋書を読みたい!と思って買ってみたけど、読めない……。
ということありませんか?私にはあります。何度もありますとも。

でも最近ぽつぽつと読めるようになってきて、自分に合った選び方も分かってきた気がするので、私の洋書の選び方について書いてみようと思います。多読用の洋書を探す際の参考になれば幸いです。


確実に失敗する洋書の選び方

  • 雰囲気にのまれて、かっこよさげな小説にチャレンジ
  • 読んだことのない古典にチャレンジ
  • 好きな漫画にチャレンジ
  • ベストセラーにチャレンジ
  • 絵本・児童書にチャレンジ

1. 雰囲気にのまれて、かっこよさげな小説にチャレンジ


生まれて初めて洋書を読んでみようと思ったのは、カズオ・イシグロの"The Remains of the Day"(邦訳は「日の名残り」)でした。
予備校の教材になっていた小説で、「こういう小説くらい、さらっと読めないとね」と先生に挑発されて、なにくそと思って買ってみました。

でも冒頭で挫折。
難しいうえに、私ふだん小説ってあまり読まないんです。
この小説の雰囲気自体は、めちゃくちゃいいんですよ。映画はすごく好きです。


2. 読んだことのない古典にチャレンジ


クリスマスの頃、いっちょ外国のクリスマスものでも読んでみるかと思って買ってみたのがクリスマスキャロルであります。

でも冒頭で挫折。

昔の外国のおじさんって、自分と共通点がほとんどなくて感情移入できないんです(共通点がないのは「日の名残り」も同様ですが、こっちのスティーブンスは性格的になんか好感が持てる)。

ストーリーを知らないファンタジーは鬼門だと思い知りました。あとから映画を観たので、今はストーリーを知っていますが。

そんなこんなでクリスマスを逃し、この本は積ん読本になりました。
薄くていけそうだと思ったんだけどなあ。


3. 好きな漫画にチャレンジ


これは「あさきゆめみし」とか「のだめカンタービレ」とか色々。
台詞が慣れ親しんだ教科書的な英語とは大きく違っていて、かえって難しかったです。

また、好きな作品なので日本語版の台詞を覚えてしまっていて、台詞を読まなくても作品が楽しめてしまう。それなら英語版じゃなくて日本語版でいいじゃん、という境地に達してしまって英語の勉強にはなりませんでした。


4. ベストセラーにチャレンジ


村上春樹とかハリー・ポッターがここに入ります。
1と重なりますが、小説って読まないので読み続けるのが苦痛で挫折。

でも村上春樹は日本語で読み始めたし、ハリー・ポッターも映画は好きなので、いつか読みたいと思っています。村上春樹といえば「英語で読む村上春樹」というNHKのラジオ番組があって、村上作品を日本語と英語で比較する面白い番組です。


5. 絵本・児童書にチャレンジ


子供の頃から好きだった絵本の原著や「くまのプーさん」「オズの魔法使い」がこのパターン。
絵本は絵のみで楽しめてしまいましたし、児童書もふだん読まないので挫折。



失敗しない洋書の選び方・読み方

こういう失敗体験から教訓を得ると、次のようになりました。
  • その本が日本語だったら読めそう?
  • 内容が想像しやすいものを読む
  • レベル表示を信用しすぎない
  • 翻訳版があるなら日本語版を読んでから
  • 漫画は日本語で読む
  • 1冊すべて読み切ることにこだわらない

1. その本が日本語だったら読めそう?


日本語で読ま(め)ない本は、英語でも読めません。

ですから、自分がふだんから読んでいる形式・ジャンルのものを選ぶのがおすすめです。
ふだん読むのがエッセイならエッセイ、小説なら小説という感じで。
自然科学をよく読むなら自然科学を、ミステリーが好きならミステリーを。

「英語の本を読む」ではなく、「(言語に関係なく)面白そうな本を読む」つもりで選ぶと読みやすいです。

専門的なものは難しそう、と思うかもしれませんが、自分がよく知っている分野なら、やや専門的なものの方が読みやすかったりもします。語彙や言い回しが限られていたり、言っていることの見当がつきやすかったりするので。

初心者には、易しいものとして児童書がおすすめされることが多いと思うんですけど、ふだん児童書を読まない方には厳しいかもしれません。
もちろん、絵本や児童書が好きな方にはうってつけだと思います。

とりあえず、本を買う前に「その本が日本語で書かれていたら、読めそう?」と自分に聞いてみてください。


2. 内容が想像しやすいものを読む


自分が得意なジャンルのものというのと重なりますが、前提となる常識を本と共有できるものの方が読みやすいです。

例えば比較文化もの。
来日した外国人が、日本と母国の文化の違いについて書かれた、初心者向けの本がいくつか出ています。日本人なら日本の文化を知っているのでわかりやすいです。

他にも、主人公と自分の年が近いとか、趣味が似ているとか、自分にとって身近なものが題材になっているものを選ぶといいと思います。

逆に、自分と接点がない人が主人公のものや、世界観を把握するまでに時間のかかるファンタジーはおすすめしません(さっきの例でいくとクリスマスキャロルw)。


また、絵や写真が添えられている方が読みやすいです。

この点からいくと、雑誌、キャプションやコメントつきの写真集、レシピ本、ハウツーものの本なんかがおすすめです。
レシピ本は表現が限られているので、それに慣れれば楽に読めます。外国のレシピなので日本で手に入りにくい材料が出てくるという欠点もありますが。


3. レベル表示を信用しすぎない


TOEICの点数が目安として書いてあるシリーズがありましたが、自分のスコアと同程度のものを選ぶとかなり苦労します。
あの点数は「同程度の実力の人がなんとか読める」レベルで、すらすら読めるものではないとおっしゃっている人もいました。

なので、レベルを参考にするなら自分のスコアより低めのものを。
また、レベルにとらわれて楽しめない本を選んでしまう可能性もあるので、「楽しめそうかどうか」を優先したほうがいいです。


4. 翻訳版があるなら日本語版を読んでから


1と2関連で、日本語版を読んで大丈夫そうだと思えれば英語版も読める可能性が高いですし、内容を知っていれば英語版も読みやすいです。

英語から日本語に訳されたものも、日本の作品が翻訳されたものもあるので、けっこう幅は広いはず(翻訳ものには「訳があまりにもあんまりで読めない」という地雷もありますが)。

映画やドラマになったものも同様です。


5. 漫画は日本語で読む


漫画は漫画独特の文法みたいなものがあるので、あまり漫画を読まない方にはおすすめしません。
また、漫画を良く読むけど生の英語に慣れていない場合も、口語的な表現が意外と難しいのでおすすめしません。

英語の4コマ漫画のようなものも、何回か読み返さないと意味がとりにくかったりするので、根気が必要になります。好きな作品があるなら別ですが、英語の練習のために読むのはなかなか辛いものがあります。

日本語と英語が併記されている対訳のものは、(多読とは少し目的が変わりますけど)比較しながら読むと楽しいかもしれません。


6. 1冊すべて読み切ることにこだわらない


読み切ることが出来ればそりゃあもうすごい達成感を得られます。なので、最初の1冊にはページ数の少ない本を選ぶのは重要。

ですが1冊の本を最初から最後まで全部きちんと読もうとするとそれがプレッシャーになってしまうこともあるため、部分的に読んでも楽しめるものを選ぶといいです。
短いエッセイがいくつか入っているものとか、2と重なりますけど雑誌とかレシピ本とか写真集とか。


洋書の探し方

本屋さんで手に取ってみるのがいちばんとはいえ、近くに大きい本屋さんがあるとは限りません。
というと選択肢はネットになるわけですが、やっぱり最大手Amazonの洋書コーナーが品揃え的も値段的にもファーストチョイス。

外国のAmazonは本自体の価格は安かったりするんですけど(特に円高の時期)、慣れない注文の手間や送料を含めると割高なので、ちょっとだけ買ってみるなら日本のAmazonでいいと思います。

トップページから「カテゴリーからさがす」>「洋書」と進むと出てきます。
今見たら「英語 難易度別リーディングガイド」というページがあって面白そうなのであとでチェックしなくては。

児童書に抵抗がなければ、"Children's Books"というコーナーにいくと対象年齢別に選ぶことができます。

「初めての洋書」コーナーやランキング、バーゲンのコーナーもあったりして目移りしてしまいますが、たくさん買ってしまうと積ん読ばかりが増えてしまうので、「これを読む!!!」と気合いを入れて1〜2冊に留めておくのが吉です。


おすすめ洋書

比較文化もの



数ページのエッセイを集めた本。いずれも版元はNHK出版で、英語学習者向けに書かれているので、文字も大きめでページ数も少なめ。シリーズ化されて何冊か出ていますし、違う作者による同様の本も、同じくNHK出版から出ています。

レシピ本



Jamie Oliverというイギリスのコックさんの本。妙にオシャレな料理をする人です。
これはJamie at Homeという、田舎の別荘で野菜を育てたり料理をしたりする番組をもとにした本です。

大きくて厚くて高いので、この人のファン以外にはおすすめしませんが、ファンにはおすすめしたい1冊。
(でも番組にあったようなイラストはありません)

写真集等



左が本棚ばかりを集めたインテリアの本です。いいなーと思えるものから、非現実的なものまで。
右は身の回りの道具を変な風に使った写真を集めた、ユーモアあふれる本です。「海外から見た変な日本」の本だとばかり思っていたら、著者はなんと日本人でした。

堅い本でいいなら


オックスフォード大学出版局から出ている、Very Short Introductionsというシリーズがおすすめ。

大学でやるような学問の入門書で、本当に様々なテーマのものが出ています。学術的な新書みたいな感じです。最初の1冊としては難しいかもしれませんが、興味ある分野の本だと面白いかも。

調べると和訳された本も見つかったりします(すべての本に和訳が出ているわけではありません)。




せっかくなので


「日の名残り」も貼ってしまえ。

アンソニー・ホプキンス演じるスティーブンスと、エマ・トンプソン演じるミス・ケントんのじんわりした感じとか映像とか、すごく綺麗で素敵です。日本語版を読んでから英語版にリベンジしようと思っています。これはいつか読み切らないと気が済まない。

著者のカズオ・イシグロさんは日本生まれですが小さいころからイギリスで育った、イギリスの作家です。リービ英雄さんの逆バージョン?と思ったけど渡英したのが本当に小さいころらしいのでちょっと違うか。




思いつくまま書いたので、無駄に長く、読みにくくなってしまいました。
いつかリライトするかもしれません。しないかもしれません。

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