2014/02/03

ジェイ・ルービン in ENGLISH JOURNAL

ENGLISH JOURNAL(アルクの英語雑誌)の整理をしていたら、ジェイ・ルービンさんのインタビューが収録された号が出てきました。
2007年6月号です。アンジェリーナ・ジョリーが表紙のやつ。

ジェイ・ルービンさんはNHK語学講座の「英語で読む村上春樹」の教材にもなっている短編を翻訳した人です。
これを買った時は村上春樹にも翻訳にも特に興味がなく、完全にスルーしていましたが、最近知った人が昔買った本に登場していたというのは不思議な感じ。


インタビューはやはり村上春樹作品の翻訳について。
なので、「英語で読む村上春樹」にルービンさんがゲストとして出ていた回と重なる内容もありました。

タイムリーだったのは、翻訳上の問題を解決するために工夫したところとして、「かえるくん、東京を救う」が引用されていた点。

「かえるくん」「かえるさん」を訳し分ける際に、「くん」と「さん」のニュアンスの違いを英語で表現するのは難しいので、「かえるくん」を"Frog"、「かえるさん」を"Mr. Frog"にしたという話。
 番組にもありましたけど、本人の口から聞くとまた違った面白さがあります。
(このインタビューは聞き手が日本人でルービンさんも日本語ができるので、英語の中に突然日本語がまじったりするのも面白い)

「象の消滅」では「台所」は"kitchen"、「キッチン」はイタリックで"kit-chen"として日本語の発音を表現することで訳し分けるというのがありました。
こういう工夫ってテクニックとして確立されていたりするのかもしれませんが、それぞれ使える場面使えない場面もあるでしょうから、翻訳家のセンスが問われるだろうなあ。

毎年ノーベル賞の時期になると、「村上春樹は!?」という声を聴きますが、日本語で書かれた作品が世界でここまで読まれるようになったのは、いい翻訳者に訳してもらえたっていうのも大きいのでは。小説って映画や音楽と違って言葉が全てだし。


インタビューでもうひとつ「すごい!」と思ったのは、ルービンさんが
「翻訳は妥協。原書を読めるなら原書を読むべき」
「原書は永遠だけど、翻訳は翻訳家の解釈なのでいずれ古びる」
と言い切っていたことです。

人によって解釈が異なるからこそ翻訳は面白い、という結論だったんですけど、自分の翻訳が短期間しか読まれないと覚悟したうえで訳す、その潔さがかっこいい〜。

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