2013/11/09

「英国王のスピーチ」<ネタバレあり>

「英国王のスピーチ」、っていう映画を観ました。

面白かったー。

舞台は1930年代のイギリス。
吃音に悩むジョージ6世が、言語聴覚士のライオネル・ローグの協力を得て吃音を克服しようとする物語。

王様のジョージ6世(ライオネルと会った当時はまだ王位に就く前ですが)と、オーストラリア人のライオネル、最初は当然噛み合わないのですが、治療を進めるうちに仲良くなっていきます。
ちなみに実話をもとにした映画だそうです。


まず全般的な感想としては、ジョージ6世の心理描写が非常に細かい点が面白かったです。
吃音というものに関してあまり知識がないのですが、うまく話せない焦りやイライラ、人前で話すことへの恐怖心がすごくよく伝わってきました。

ジョージ6世は国王の次男で、本来なら王位につくことはなかったはずなのですが、父の死後王位を継いだ兄が離婚歴のあるアメリカ人と結婚するために退位してしまい(これをちゃんと描くあたり、さすがイギリスw)、王位を継ぐことになってしまいます。
今までもスピーチに失敗しまくってきたのに、王様になんてなったら……、という危機に。

一方、ライオネルという人は、第一次世界大戦から戦争神経症(PTSDみたいなものでしょうか)になって帰ってきた兵士たちの治療にあたっていた人で、その経験から「自分の声を聞かずに話すと吃音が出ない」「人を罵倒する時はどもらない」「歌に合わせるとどもらない」など、特徴を見抜いてジョージ6世にアドバイスをしていきます。

他にものどの筋肉をほぐすエクササイズとか、筋トレとかをするんですが、王妃様も筋トレの手伝いをしたりしてこのシーンはけっこう笑えます(この王妃様が超素敵な人!)。

小さいころに無理やり左利きを矯正すると吃音になると言われているらしいですが、ジョージ6世にもそれはあてはまったようです。
その他にも、小さいころにジョージ6世はけっこう辛い体験をしていて、それが吃音の原因なのでは、とライオネルとの親交が深まるにつれ、色々明かされていきます。


タイトルにもなっている「英国王のスピーチ」がこの映画のクライマックス。
第二次世界大戦に突入するにあたって、ジョージ6世が国民に対してスピーチをすることになるんです。
それも世界中に向かって、生放送で。

観てるこっちまで緊張する……!
(んですが、その準備の場面で、さっきのアドバイスの「人前では口にできない言葉」や「歌に合わせて話す」が出てきて、ここも笑えますw)

結果としては、努力の甲斐あってスピーチは成功します。
周囲の人からの祝福も受け、とても感動的なシーンですが、そのスピーチの内容を考えると素直に喜べない……(艦これの背景とかを考えるとさらに)。
でもこういう重層的なつくり、私はけっこう好きです。


語学ブログ的には、イギリス人役にはイギリス人俳優、オーストラリア人役にはオーストラリア人を起用している点が、芸が細かいなあと思いました(すべてではありませんが)。

そう、これって私の苦手な苦手なイギリス英語の映画なんです……。
ですがその点に関しては「あれ?思ったより聞き取れる!」。

アメリカ英語の映画だと早口すぎてほとんど聞き取れませんけど、今回は当社比1.2倍くらいで聞き取れました。
英語学習者向けの作品ではないので、特にゆっくり喋っているわけではない、はず。なのにけっこう理解できて、「イギリス英語は分かりやすいよね〜」っていう人の気持ちがほんの少し分かった気がします。

吃音が出ないようゆっくり話すシーンが多かったり、「話すこと」がテーマになっているというのも、リスニングしやすかった要因かなあと思います。

あと、映像つきというのも大きいのではないかと。
字幕つきで見たのももちろん大きいんですけど、状況が分かるので、何を言っているのか想像しやすかったです。

音声だけのものだと手がかりがないので、聞く時に集中力が必要になります。
それが上達への近道っていう面もあるとは思うんですが、ちゃんと聞こうと思うと気合いを入れないといけなくて、結果続かない……ということが私の場合は多いです。

あんまり気合いを入れず、日ごろから慣れていくためにはDVDを観るのもありかもな、と思いました。とりあえずこの映画はあと何回か観てみたいです。

どこのシーンかは忘れましたが、「おっ、そういう言い回しするんだ!」と思ったところがあったので、イギリス英語の特徴探し、オーストラリア英語とイギリス英語の違い探しをするのも面白そうです。


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